VTuberの始め方を初心者向けに解説!必要なもの・準備・デビュー後の動きも

VTuberになること自体は、そこまで難しいことではありません。スマホ1台で始められるアプリもあり、まずは試してみるだけなら今日からでも可能です。

ただ、実際には「どういうモデルにするか」「どのプラットフォームで配信するか」「どこまで機材にこだわるか」で、始め方も費用もかなり変わります。せっかくなら自分に合った形で始めたいですし、できれば見てもらえる状態でデビューしたいと考える人も多いでしょう。

私はVTuberモデル制作に関わってきた立場なので、配信者としての成功法則を断言できるわけではありません。そのため、この記事の後半にあるデビュー後の立ち回りについては「こうすると絶対に伸びる」という話ではなく、実際に準備している人や活動している人の傾向を、できるだけ客観的に整理する形でまとめています。各配信プラットフォームを触ってきた経験も踏まえつつ、これからVTuberを始めたい人が全体像をつかめるように解説していきます。

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この記事での「VTuber」とは

VTuberという言葉の意味合いは、人によって少し異なります。もともとは「バーチャルYouTuber」という名前のとおり、デジタル空間のキャラクターとして活動する存在を指すニュアンスが強くありました。

一方で現在は、YouTubeに限らず、TwitchやTikTok LIVE、ライブ配信アプリなども含めて、2Dまたは3Dのアバターを使って配信や動画投稿を行う人全般をVTuberと呼ぶことが増えています。この記事では、後者の広い意味でのVTuber、いわゆるVStreamer寄りの活動も含めて、「どう始めるか」を整理していきます。

VTuberの始め方は大きく7ステップ

  1. 事務所に所属するか、個人で始めるかを決める
  2. 活動する配信プラットフォームを決める
  3. Live2Dか3Dか、モデルの方向性を決める
  4. 必要な機材をそろえる
  5. 必要なソフト・アプリを導入する
  6. デビュー前に配信アカウントやSNSを整える
  7. デビュー後は配信以外の導線も少しずつ増やしていく

最初から全部を完璧に決める必要はありませんが、最低限この流れを意識しておくと、準備の途中で迷いにくくなります。

事務所に所属するか、個人で始めるかを決める

個人で始めるメリット・デメリット

個人で始める最大のメリットは、自由度が高いことです。キャラクターの方向性、配信内容、活動頻度、収益化の方法まで、自分で決めやすいです。モデルの見た目や世界観を細かく調整したい人、収益や権利関係を自分でコントロールしたい人には向いています。

一方で、準備・設定・告知・配信・動画編集・SNS運用まで、ほぼ全部を自分で回すことになりやすいのが大変なところです。特にデビュー直後は、誰にも知られていない状態から始まるので、配信だけしていれば見つけてもらえるとは限りません。

事務所に所属するメリット・デメリット

事務所所属のメリットは、デビュー前後の支援を受けやすいことです。モデル制作、配信ノウハウ、案件、イベント、コラボ、告知導線などの面で後押しを受けられる場合があります。活動方針がある程度はっきりしている人や、サポートを受けながら進めたい人には相性がいいです。

ただし、誰でもすぐ所属できるわけではありませんし、活動ルールや契約条件が設けられることもあります。自由度よりもチームでの運営や継続性が重視されることが多いため、「全部自分で決めたい」という人には窮屈に感じる場合もあります。

事務所所属を目指すなら準備しておきたいこと

オーディションや所属を視野に入れる場合、活動実績がまだ少なくても、方向性が伝わる状態にしておく人は多いです。たとえば、キャラクター設定や配信コンセプトを言語化しておく、SNSで継続的に発信しておく、短い自己紹介動画や配信サンプルを用意しておく、といった準備です。

また、歌・ゲーム・雑談・イラスト・語学など、自分の強みが分かる状態にしておくと見られやすい傾向があります。必ずしも実績の大きさだけで決まるわけではありませんが、継続性や発信の一貫性は見られやすい部分です。

配信プラットフォームを決める

VTuber活動では、どこで配信するかによって伸ばし方が変わります。長期的に動画やアーカイブを積み上げたいのか、リアルタイムのコミュニケーションを重視したいのか、スマホだけで気軽に始めたいのかで向いている場所が違います。

プラットフォーム向いている人特徴
YouTube配信も動画投稿も両方やりたい人アーカイブや検索流入を積み上げやすい。ライブ配信にはチャンネル確認が必要。
Twitchライブ配信中心でコミュニティを作りたい人雑談・ゲーム配信との相性がよく、配信文化が強い。リアルタイムの交流を重視しやすい。
TikTok LIVEショート動画と連動して知ってもらいたい人拡散力が魅力。LIVE開始には年齢やフォロワー数などの条件がある。
IRIAMイラスト1枚から気軽にVライバー活動を始めたい人ラグの少ない会話型配信が強み。スマホ中心で始めやすい。
REALITYスマホ1台で顔出しなし配信をしたい人3Dアバターをスマホで作りやすく、顔出しなしで始めやすい。
17LIVEライブ配信アプリの文化で活動したい人ギフトやイベント文化が強く、雑談・歌・日常配信とも相性がよい。
SHOWROOMイベントや芸能・声優系の導線も意識したい人イベント文化が強く、配信から案件や出演機会につながるケースも見られる。
Mirrativスマホゲーム配信を気軽に始めたい人スマホ1台でゲーム配信しやすく、ゲーム好きとの相性がよい。
ツイキャス低コストで雑談やラジオ配信を始めたい人配信のハードルが低く、雑談・歌・ラジオ寄りの配信とも相性がよい。

長く活動したいなら、最初から1つに絞り切るより「メインの配信場所」と「見つけてもらう場所」を分けて考える人も多いです。たとえば、配信はYouTubeかTwitch、見つけてもらう導線はXやTikTokという組み合わせです。

モデルを用意する

Live2Dモデルと3Dモデルの違い

Live2Dは、イラストをもとに動かす2Dモデルです。配信でよく見かけるアニメ寄りの見た目と相性がよく、雑談、ゲーム実況、解説動画などに向いています。

3Dは立体モデルなので、全身の動きや角度の表現に強く、VRやダンス、イベント出演などとも相性があります。見た目の好みだけでなく、どんな配信をしたいかで選ぶと決めやすいです。

依頼する

オリジナルモデルで活動したい場合は、イラストとモデリングを依頼して作る方法が王道です。依頼先としては、nizimaココナラSKIMAなどがよく使われています。

費用の目安は、すでにパーツ分け済みイラストがある状態でモデリングのみを依頼するなら数万円台から、イラスト制作込みで依頼するなら10万円以上になることも珍しくありません。動きの細かさ、表情差分、髪や服の揺れ、ギミック、実績によって大きく変わります。

購入する

できるだけ早く、低コストで始めたいなら、完成済みモデルを購入する方法もあります。BOOTHnizimaでは、汎用モデルや完成済みのLive2Dモデルが販売されています。

最初は購入モデルで配信に慣れ、活動が続きそうならオリジナルモデルに切り替える流れもよく見られます。特に初配信前に準備が膨らみすぎる人には、かなり現実的な始め方です。

自作する

イラストを描ける人や、パーツ分けされたPSDを用意できる人なら、自作も選択肢に入ります。Live2D Cubism Editorは42日間のトライアルがあり、その後もフリー版を使えます。

ただし、自作でつまずきやすいのはモデリングそのものより、むしろパーツ分けです。目、口、髪、顔の輪郭、服、腕などをどう分けるかで作業量と仕上がりが大きく変わります。シンプルなゆるキャラなら比較的作りやすい一方、人物系のモデルはかなり工数が増えやすいので、時間コストまで含めて依頼と比較するのがおすすめです。

必要な機材を用意する

PC

スマホアプリ系の配信ならスマホだけでも始められますが、Live2Dモデルを動かしながらOBSで配信し、さらにゲームやブラウザを同時に開く場合は、やはりPCがある方が安定します。たとえばVTube Studioの推奨環境では6GBメモリ・4GB以上のVRAMが案内されており、nizima LIVEの動作環境でも8GB以上メモリ推奨、GPUはGTX 1060相当以上推奨となっています。さらにOBS Studioを併用することを考えると、実用面では「最近のミドルレンジ以上のPC」を目安にして考える人が多いです。

感覚としては、雑談配信や軽めのゲームを中心にするなら、16GBメモリ以上・SSD搭載のWindows PCがかなり扱いやすいです。重めのPCゲームをしながら高画質配信もしたい場合や、3Dモデルで全身表現まで視野に入れる場合は、より余裕のあるゲーミングPCの方が安心です。

マイク

VTuberというと見た目に目が行きがちですが、実際には音の印象がかなり大きいです。イヤホンで聞く視聴者も多いため、声がこもっていたり、BGMやゲーム音が大きすぎたりすると離脱のきっかけになりやすいと言われます。Twitch Creator Campでも、豪華な機材より前にオーディオを優先し、録画して自分で確認することが勧められています。

初めての1本として選ばれやすいのは、USB接続できるダイナミックマイクです。部屋の反響や生活音を拾いすぎにくく、設定も比較的シンプルだからです。高いマイクが必ずしも正解ではなく、むしろ自宅環境では、扱いやすい入門機の方が聞きやすいことも多いです。

将来的に歌ってみたを本格的に録りたい場合は、XLR接続のマイクとオーディオインターフェースまで視野に入ることがあります。ただし、配信中心なら最初からそこまでそろえなくても問題ありません。まずはUSBマイク1本で始め、必要を感じた段階で機材を増やす流れの方が無駄が出にくいです。

カメラ(Webカメラ or iPhone)

Live2Dや3Dのフェイストラッキングには、顔の動きを読み取るためのカメラが必要です。最初はWebカメラやノートPC内蔵カメラでも試せます。

Webカメラを選ぶときは、「広角かどうか」よりも、まず画質を見た方が失敗しにくいです。広角レンズは顔が画角から外れにくい反面、1人で座って配信する一般的な環境では顔が小さく映りやすく、表情の細かい変化を拾いにくくなることがあります。普通の配信なら、顔が十分な大きさでくっきり映るカメラの方が実用的です。

精度重視なら、iPhoneを使う構成はかなり有力です。nizima LIVE TRACKERは無料のiOSアプリとして提供されており、PC版のnizima LIVEと接続してiPhoneをカメラとして使うことで、Webカメラより高精度なトラッキングができます。Androidでも対応アプリを使う方法はありますが、Live2D界隈ではiPhone連携の情報量が多く、精度重視で選ばれやすい傾向があります。

おすすめのWebカメラ

Webカメラを購入するなら、価格と使いやすさのバランスがよい「ロジクール C922n」と、よりなめらかな映像を求める人向けの「ロジクール StreamCam」が候補になります。

C922nは、初めてのVTuber用カメラとして選びやすい定番モデルです。顔がしっかり映りやすい画角と十分な画質があり、価格も比較的手頃なため、コスパを重視する人に向いています。

StreamCamは、より高画質かつなめらかな映像で配信したい人に向いています。表情の動きが見やすく、配信だけでなくショート動画やSNS用の撮影にも使いやすいのが魅力です。

必要なソフト・アプリを用意する

Live2Dを動かすソフト

Live2Dなら、VTube Studionizima LIVEが定番です。VTube Studioは基本無料で試しやすく、nizima LIVEはLive2D公式のトラッキングアプリとして、日本語情報のまとまりやすさも魅力です。

「まず無料で触ってみたい」ならVTube Studio、「公式系の安心感やiPhone連携を重視したい」ならnizima LIVE、という選び方はかなり分かりやすいです。

3Dを作る・動かすソフト

3Dで始めるなら、キャラクター制作はVRoid Studio、配信で動かすなら3teneが入り口として分かりやすいです。3teneはVRoid Studioなどで作成したVRMモデルを読み込み、Webカメラでフェイストラッキングできます。

配信・録画ソフト

配信・録画ソフトは、OBS Studioが定番です。無料で使え、配信画面のレイアウト作成、録画、BGM、マイク調整、ゲーム画面の取り込みなど、一通りそろっています。

動画編集ソフト

動画勢として活動するなら、編集ソフトも必要です。配信中心の人でも、初配信の切り抜き、ショート動画、SNS向け告知動画を作る場面が出てきやすいので、早めに触っておく人もいます。無料から始めたいならDaVinci Resolve、Adobe製品に慣れているならAdobe Premiere Proが候補になります。

デビューするまでに準備しておくもの

ここからは、私自身がVTuberとしてデビューしてきたわけではない前提で、これまで見てきた準備の傾向を整理します。断定ではなく、「こういう準備をしている人が多い」という目線で読んでください。

配信アカウント

YouTubeやTwitchなど、メインにするプラットフォームのアカウントは早めに整えておく人が多いです。チャンネル名、アイコン、ヘッダー、プロフィール、概要欄、配信ルール、サムネイルの方向性などを、最低限見られる状態にしておくとデビュー時の印象がかなり変わります。

特に影響が大きいのは、名前とビジュアルの統一感、そして「この人は何をする人か」が一目で分かることです。初配信前の段階では、情報量が多いよりも、活動内容が伝わる方が強いことが多いです。

SNSアカウント

デビュー前からSNSで存在を知ってもらい、初配信に来てもらう導線を作る人も多いです。実際、Live2Dモデルが完成する何か月も前から、立ち絵やキービジュアルだけで発信している人は珍しくありません。

デビュー日、プロフィール、ハッシュタグ、ファンネーム、今後の予定などを少しずつ見せていくことで、初配信前の期待値を上げていく動きはよく見られます。

音の環境を整える

初配信前に録画して、自分の声、BGM、ゲーム音、通知音のバランスを確認している人も多いです。特にBGMが大きい、ゲーム音が大きい、声が遠いといった問題は、本人が思っている以上に視聴体験へ影響しやすいです。

見た目は後からブラッシュアップできても、初見で「聞きづらい」と感じられると離脱されやすいため、音量バランスだけは先に整える人が多い印象です。

デビュー前に公開しておくと分かりやすいもの

  • プロフィール画像、立ち絵、キービジュアル
  • 配信プラットフォームへのリンク
  • SNSアカウント
  • 初配信日時
  • ハッシュタグ(配信タグ、ファンアートタグなど)
  • 活動内容が分かる簡単な自己紹介

また、デビュー後に見つけてもらう導線として、Vtuber Postのようなデータベース・ポータル系サービスに登録している人もいます。

デビュー後の行動

ここは「こうすれば成功する」と言い切るつもりはありません。いわゆるコンサルっぽい断定は避けつつ、一般的に見かける動きとして整理します。

VTuberはすでにかなり人数が多く、少なくとも6万人程度が活動していると推計する資料もあります。配信だけしていれば自然に見つかるとは限らないため、視聴者を増やしたい人ほど、配信以外の接点を増やしている傾向があります。

ショート動画を作る

配信で面白かった場面を切り抜いて、ショート動画として出す人はかなり多いです。字幕、効果音、テンポ調整などを入れることで、配信を見ていない人にも伝わりやすくなります。

特にYouTubeとTikTokは、短尺動画から存在を知ってもらう導線として使われやすいです。長時間配信のアーカイブだけを置くより、入口として機能しやすいのが強みです。

SNSで発信する

配信告知だけでなく、日常の一言、配信の振り返り、クリップ動画、ファンアート紹介、今後の予定などをSNSで発信し続ける人も多いです。配信外で接点ができると、初見の人にも存在を思い出してもらいやすくなります。

スケジュールや導線を分かりやすくする

今後の配信スケジュール、定期配信の曜日、ファンアートタグ、感想タグなどを分かりやすくまとめる人も多いです。配信の中身そのものだけでなく、追いやすさを整えることで、固定で見てくれる人が増えるケースもあります。

VTuberを始めるのにかかる費用の目安

費用は、どこまでこだわるかでかなり変わります。あくまで目安ですが、次のように考えるとイメージしやすいです。

  • スマホアプリ中心で始める場合:数千円〜。立ち絵や簡単な周辺素材だけで始められることもあります。
  • 低コストでLive2Dを始める場合:1万円〜10万円前後。購入モデル、手持ちのPC、USBマイクなどを組み合わせるパターンです。
  • オリジナルLive2D+機材をそろえる場合:20万円〜50万円以上。イラスト依頼、モデリング依頼、マイク、カメラ、PC強化などで大きく変わります。
  • 見た目も機材もかなりこだわる場合:30万円を超えることも珍しくありません。特にPCを新調する場合は予算が一気に上がります。

つまり、VTuberは数千円から始めることもできますが、「オリジナル性」と「快適な配信環境」にこだわるほど費用が上がる、という理解で大きく外れません。

まとめ

VTuberの始め方は、一見やることが多そうに見えますが、順番に分けるとそこまで複雑ではありません。まずは、個人か事務所か、どのプラットフォームで活動するか、Live2Dか3Dかを決め、そのうえでモデル、機材、ソフトをそろえていく流れです。

最初から大手のような完成度を目指さなくても、今はスマホ1台や低価格モデルから始められます。大事なのは、無理に全部を盛り込むことより、自分の活動スタイルに合った形でスタートすることです。

そして、実際に見られるようになるかどうかは、配信の中身だけでなく、デビュー前の準備、音の聞きやすさ、SNSやショート動画での導線づくりなども関わってきます。小さく始めて、続けながら少しずつ整えていく人も多いので、まずは「自分が続けられる始め方」を基準に考えると動きやすいでしょう。

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