VTuberを始めてみたいけれど、何をそろえればいいのか分からない。そんな人は多いと思います。
ゲーム配信や雑談はもちろん、解説動画やビジネス系の発信でも、キャラクターがいることで画面の印象をやわらかくしやすく、顔出しせずに表情やリアクションも伝えやすいのがVTuberの強みです。しかも今は、無料で試せるソフトや低価格のモデルもあり、以前よりかなり始めやすくなっています。
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VTuberに必要なもの一覧
VTuber活動に必要なものは次のとおりです。
最低限で始めるなら、まずは「モデル」「顔を動かす機材」「トラッキングソフト」「OBS」の4つをそろえれば形になります。動画投稿中心なら、ここに編集ソフトを追加すればOKです。
ここでいう「VTuber」とは
VTuberという言葉の意味は、人によって少し違います。もともとは「バーチャルYouTuber」という名前のとおり、デジタル上のキャラクターとして活動する存在を指すニュアンスが強くありました。
ただ、今はYouTubeに限らず、Twitchや各種SNSも含めて、Live2Dや3Dのアバターを使って配信・動画投稿をする人全般をVTuberと呼ぶことがかなり増えています。この記事では、後者の広い意味での「VTuberになるために必要なもの」を、初心者向けに整理していきます。
まず決めたいのはLive2Dモデルか3Dモデルか
VTuberモデルには、大きく分けてLive2Dモデルと3Dモデルがあります。
Live2Dモデルは、イラストをもとに動かす2Dのモデルです。アニメ風の見た目と相性がよく、配信でよく見かけるタイプでもあります。一方、3Dモデルは立体のアバターです。体の向きや動きの表現に強く、ダンスや全身を使った演出とも相性があります。
迷ったら、最初はLive2Dから入る人が多いです。顔まわりの表現に強く、雑談、ゲーム配信、解説動画などに合わせやすいからです。逆に、VR系の活動や全身表現を重視するなら3Dの方が向いています。
VTuberモデルを用意する方法
依頼してオリジナルモデルを作る
自分だけのキャラクターで活動したいなら、イラストとモデリングを依頼してオリジナルモデルを作るのが王道です。依頼先としては、Live2D公式マーケットのnizima、比較しやすいココナラ、個人クリエイターを探しやすいSKIMAなどが定番です。nizimaはLive2Dデータの売買とオーダーメイドに対応する公式マーケットです。
費用の目安は、すでにパーツ分け済みイラストがある状態でモデリングのみを依頼するなら3万円〜20万円以上、イラスト制作からモデリングまで一括で依頼するなら10万円〜50万円以上が目安です。もちろん、可動域、表情差分、髪や服の揺れ、実績、納期によってかなり上下します。
購入して始める
できるだけ安く早く始めたいなら、完成済みモデルを購入する方法もあります。nizimaやBOOTHでは、1点ものの高価格帯モデルだけでなく、量販型・汎用型のLive2Dモデルも販売されています。BOOTHの検索結果を見ると、汎用モデルは数百円〜数千円台のものもあり、かなり低コストでスタートできます。
最初から完璧なオリジナルにこだわらず、まずは購入モデルで配信に慣れてから、本格的にオーダーメイドへ進む流れも合理的です。
なお、海外マーケットを含めると選択肢はさらに広がりますが、利用規約、商用利用範囲、改変可否、再配布禁止の条件は必ず確認してください。
自作する
イラスト制作ができる人や、すでにパーツ分け済みのPSDがある人なら、自作も十分選択肢に入ります。Live2D Cubism EditorはPRO版を42日間試せるので、まずは無料で触ってみて、自分で組めそうかを判断しやすいです。試用後もFREE版として継続利用できます。
自作でつまずきやすいのは、モデリングそのものよりも、実はパーツ分けです。目、口、髪、前髪、後ろ髪、服、腕、体の重なりをどう切り分けるかで、仕上がりも作業時間も大きく変わります。
ゆるキャラ系の比較的シンプルなモデルなら短期間で形にしやすいですが、人物系で髪や衣装の情報量が増えると、一気に工数が増えます。自分の時間コストと比べて、依頼した方が安いケースも少なくありません。
顔を動かすためのカメラ・スマホを用意する
VTuber活動では、顔の動きや表情をモデルに反映するための機材が必要です。最初はWebカメラでも始められますし、ノートPCの内蔵カメラで試すこともできます。
なお、Webカメラを選ぶときは「広角かどうか」よりも、まず画質を重視するのがおすすめです。広角レンズは顔が画面内に収まりやすい反面、1人で座って配信する一般的な環境では顔が小さく映りやすく、表情の細かな変化を拾いにくくなることがあります。特にVTuberのフェイストラッキングでは、目や口の動きをどれだけはっきり読み取れるかが重要なため、広角であることよりも、顔が十分な大きさでくっきり映るカメラの方が実用的です。
VTube Studioでも、Webカメラ追跡では画質が重要で、特に目やまばたきの追跡には1280×720以上が推奨されています。
ただし、トラッキング精度を重視するなら、iPhoneを使うのがおすすめです。Appleの顔トラッキングは対応端末で利用でき、Live2D公式のnizima LIVE TRACKERも、iPhoneをカメラとして使うとWebカメラより生き生きした動きを表現できると案内しています。
なお、Androidスマホでも、対応アプリを使えば顔トラッキング用の端末として活用できます。ただし、アプリによってはiPhone向け連携の方が強く、たとえばnizima LIVE TRACKERはiPhoneアプリとして提供されており、VTube StudioでもUSBでの直接的な顔トラッキング接続はiPhone/iPadのみ対応のため、精度や安定性を重視してiPhoneが選ばれやすい傾向があります。
とりあえず試すならWebカメラでもOKですが、表情の細かさや安定感を重視するなら、対応iPhoneがあるとかなり快適です。
おすすめのWebカメラ
Webカメラを購入するなら、価格と使いやすさのバランスがよい「ロジクール C922n」と、よりなめらかな映像を求める人向けの「ロジクール StreamCam」が候補になります。
C922nは、初めてのVTuber用カメラとして選びやすい定番モデルです。顔がしっかり映りやすい画角と十分な画質があり、価格も比較的手頃なため、コスパを重視する人に向いています。
StreamCamは、より高画質かつなめらかな映像で配信したい人に向いています。表情の動きが見やすく、配信だけでなくショート動画やSNS用の撮影にも使いやすいのが魅力です。
どちらも、極端な広角を売りにしたモデルではなく、VTuber用途で重要な「顔が大きく、明るく、安定して映る」ことに向いたWebカメラです。迷ったら、コスパ重視ならC922n、映像の見栄えも重視するならStreamCamを選ぶと失敗しにくいでしょう。
トラッキングソフトを選ぶ
Live2DならVTube Studioかnizima LIVEが定番
Live2Dモデルを動かすなら、まず候補に入るのがVTube Studioとnizima LIVEです。
VTube Studioは、iOS、Android、Steamで無料から試せて、自作モデルの読み込みにも対応しています。公式FAQでは、無料版でも自作モデルを含む機能を試せること、Steam版ではWebカメラ追跡時のウォーターマーク(パタパタ飛んでる妖精)を消すためにDLC購入が必要と案内されています。(通常1,500円くらいでセール時は1,000円くらい)
nizima LIVEはLive2D公式のトラッキングアプリで、無料プランと有料プランがあります。公式サイトでは、無料プランは永続無料ですが機能に制限があり、ウォーターマーク表示もあります。(¥550/月、¥5280/年)
初心者におすすめの考え方はシンプルです。まず無料で触ってみたいならVTube Studio、Live2D公式系の安心感やiPhone連携を重視するならnizima LIVE。この2本から選べば大きく外しにくいです。
3DならVRoid Studio+VSeeFace、または3teneが使いやすい
3Dで始めるなら、VRoid Studioで人型3Dアバターを作り、VSeeFaceや3teneで動かす流れが定番です。
Live2Dほどイラスト準備に依存しないので、「絵は描けないけど3Dなら触れそう」という人には、むしろこちらの方が始めやすい場合もあります。
配信・録画ソフトはOBSがおすすめ
配信や録画には、OBS Studioが第一候補です。OBSは無料かつオープンソースの配信・録画ソフトで、ゲーム画面、マイク、BGM、モデル画面などを1つのレイアウトにまとめやすいのが強みです。
さらにOBSはプラグインにも対応していて、機能拡張しやすいのも大きなメリットです。最初は標準機能だけで十分ですが、配信に慣れてくると、自動シーン切り替えや背景処理などを追加したくなることもあります。
マイクは意外と重要
VTuberというとモデルやソフトに目が向きがちですが、実際の視聴体験では音声の印象がかなり大きいです。
極端にいえば、モデルが少し簡素でも声が聞き取りやすければ見続けてもらいやすい一方、モデルが豪華でも音がこもっていたり、部屋の反響音やキーボード音が目立ったりすると離脱されやすくなります。特に最近はイヤホンで聞く視聴者も多いため、映像以上に「声の聞きやすさ」が印象を左右しやすいです。
そのため、マイク選びでは「高いものを買えば安心」と考えるよりも、自分の部屋や用途に合っているかを重視するのがおすすめです。たとえば、自宅で雑談やゲーム配信をする人なら、空気感まで広く拾いやすい高級マイクよりも、周囲のノイズを抑えやすいダイナミックマイクの方が、かえって聞きやすい音になることも珍しくありません。
最初はヘッドセットやPC内蔵マイクでも試せますが、長く続けるつもりならUSBマイクを1本用意しておくと安心です。USBマイクならパソコンにそのままつなげるだけで使いやすく、雑談、ゲーム実況、解説系のどれでも使い回しやすいため、配信だけでなく動画収録やショート制作でも役立ちます。
初心者におすすめなのはUSB接続できるダイナミックマイク
初めての1本としておすすめしやすいのは、USB接続に対応したダイナミックマイクです。設定が比較的シンプルで、部屋の反響音や生活音を拾いすぎにくく、配信でも扱いやすいからです。さらにUSBとXLRの両方に対応したモデルを選んでおけば、最初はUSBで簡単に始めて、あとから本格的な音響環境に移行したくなったときにも無駄になりません。
Amazonでおすすめするならこの2本
1. audio-technica ATR2100x-USB
扱いやすさ、壊れにくさ、価格のバランスが非常によく、初めての配信マイクとしてかなり優秀です。USBでもXLRでも使えるため、最初はそのままPCにつなぎ、後からオーディオインターフェースへ移行することもできます。クセが比較的少なく、音作りに悩みすぎず使いやすいのも魅力です。
2. FIFINE AM8
コストを抑えつつ、配信向けの使いやすさも重視したい人に向いています。USB/XLR両対応で、ミュートやモニタリング機能もあり、見た目も配信環境になじみやすいモデルです。細かい音作りをしなくても、まずは聞き取りやすい音を出しやすい価格帯として候補に入れやすい1本です。
オーディオインターフェースはあった方がいい?
結論からいうと、最初の段階では必須ではありません。USBマイクを使うなら、オーディオインターフェースがなくても十分に配信や録音を始められます。むしろ初心者のうちは、機材を増やしすぎるよりも、マイクの位置や入力音量を整える方が効果を感じやすいことも多いです。
ただし、今後XLRマイクを使いたい場合や、ゲーム音・BGM・通話音などを含めて配信中の音を細かく調整したい場合は、オーディオインターフェースや配信用ミキサーがあると便利です。配信用として人気が高いのはYAMAHA AG03MK2で、録音寄りのシンプルな定番としてはFocusrite Scarlett Soloが有力です。
そのため、初心者には「まずはUSB接続できるマイクを1本導入し、必要を感じたらあとからオーディオインターフェースを追加する」という順番がおすすめです。この方が、無駄な出費を抑えつつ、自分に本当に必要な機材が分かりやすくなります。
動画投稿メインなら編集ソフトも必要
配信中心でも、切り抜き、ショート動画、SNS用動画を作り始めると編集ソフトはほぼ必要になります。
無料から始めたいならDaVinci Resolveは有力です。Blackmagic Design公式では、無料版が用意されており、編集、カラー、VFX、音声処理まで1本でこなせると案内されています。
有料の定番ならAdobe Premiere Proです。動画編集、タイトルアニメーション、効果、音声ミックスなどに対応しており、すでにPhotoshopやIllustratorを使っている人なら、Adobe系でまとめるメリットもあります。
「配信だけのつもり」と思っていても、あとで高確率でショートを切り抜きたくなります。なので、編集ソフトは後回しでもいいですが、選択肢だけは早めに知っておくと無駄がありません。
VTuberを始める費用の目安
とにかく安く始める場合
既存のPC、スマホまたはWebカメラを使い、BOOTHなどで汎用モデルを購入し、VTube Studio無料版とOBSで始める構成なら、かなり低予算でスタートできます。BOOTHでは数百円〜数千円台の汎用モデルがあり、VTube StudioとOBSは無料で試せます。
オリジナルLive2Dで始める場合
自分だけの見た目にしたいなら、依頼費用が大きな中心になります。目安としては、モデリングのみで3万円〜20万円以上、イラストから一括で10万円〜50万円以上です。ここに必要ならマイク、カメラ、PC強化の予算が加わります。
3Dで始める場合
VRoid Studioなどを使えば自作コストを抑えやすい一方、全身表現や環境構築にこだわると、周辺機材やPC性能にお金がかかりやすくなります。
つまり、安く始めやすいのは「購入済みLive2D+無料ソフト」、世界観にこだわるほど費用が上がる、という理解で大きくは外れません。
初心者におすすめの始め方
- まずは購入モデルか仮モデルを用意する
- カメラは手持ちのWebカメラかiPhoneを使う
- Live2DならVTube Studio、3DならVSeeFaceか3teneで動かす
- OBSで配信画面を作る
- 続けられそうなら、あとからオリジナルモデルやマイクに投資する
この順番にすると、いきなり大金を入れずに済みます。最初から全部完璧にそろえようとすると、配信前に力尽きることがあります。最初は「動く」「話せる」「録れる」の3つを満たせば十分です。
まとめ
VTuberになるために必要なものは、モデル、顔を動かす機材、トラッキングソフト、配信・録画ソフト、マイク、そして必要に応じて編集ソフトです。
最初から高額なオリジナルモデルを用意しなくても、今は無料ソフトや低価格モデルで十分スタートできます。Live2DならVTube Studioかnizima LIVE、配信はOBS、3DならVRoid StudioとVSeeFace・3teneあたりを押さえておけば、入口としてはかなり堅いです。
大事なのは、最初から完璧を目指しすぎないことです。まずは小さく始めて、続けられそうなら少しずつ機材やモデルに投資する。この順番の方が、失敗しにくいです。
